本書は日本臨床内科医会会誌で2000年9月から「目で見るページ」として連載されたものを1冊の本にまとめたものです。内科医が日常遭遇する外来患者の診療に役立つような、示唆に富んだ特徴ある身体所見の写真を提示することを目的としています。注意深い理学的身体所見の観察からは驚くほどたくさんの情報が得られるものであり、医学が経験科学といわれる所以でもあります。
内容は、総合内科、消化器、循環器、内分泌・代謝、腎臓、呼吸器、血液、神経、アレルギー・膠原病と多科にわたり、各臓器、各疾患全般に及んでいます。記載はカラー写真を中心とし、最小限の解説を加えてコンパクトに収まるように工夫されています。また、最近の画像診断は著しく進歩し、診断上きわめて重要な地位を占めるようになりました。これに伴い心電図やX線写真、CT等のみならず内視鏡写真や眼底所
見なども多数含まれています。臨床内科医がこの冊子を診察室に置き、必要に応じて参考いただけることを切に願っております。