高齢化したRAの診療は日本における大きな課題である。RAは60歳以上で発症したElderly-onset RA (EORA) と若年発症し高齢化したYounger-onset RA (YORA) に分類される。EORAはYORAと比較し、男性に多く、大関節の罹患が多い、炎症反応高値、リウマトイド因子および抗CCP抗体陰性、などの特徴がある。生活習慣病や肺病変などの合併症が多いため抗リウマチ薬や生物学的製剤の選択にも注意が必要である。本邦における論文と自験例からEORAの治療戦略について概説する。