日本臨床内科医会

かかりつけ医のためのWEB講座

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第5回(2022年3月)

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慢性心不全治療 Up to date

日本臨床内科医会 循環器班 西口 毅

心不全を含む循環器病は、日本人の死因の上位を占め、今後も高齢化に伴い増加することが確実である。
心不全は左室収縮能の低下した"HFrEF"と収縮能の保たれた"HFpEF"に、臨床的にも大きく二分される。
これまでの心不全治療薬である、ACE阻害剤やβブロッカーなどと同様に、新規の心不全治療薬であるARNI、SGLT2阻害剤も収縮能の低下した"HFrEF"に対して有効性が確認されている。
また心不全治療では薬物療法だけでなく、非薬物療法も重要である。非薬物療法も手術療法だけではない。今後高齢者の心不全が増え、非薬物療法の主体は心臓リハビリや緩和医療、栄養療法などの包括的な観点が必要になってくる。つまり心不全治療は急性期病院の医師だけで完結できるはずもなく、地域で、多職種で、行うことが重要となってくる。
慢性心不全、特に高齢者の心不全を含めて、最新のガイドラインの内容と、実地臨床の視点から解説したい。